2014年 06月 18日
夏のきのこ
今回展示しているのは、
ミドリニガイグチ ベニイグチ ヤマドリタケモドキ
ハコクサギタタマゴタケ ヘビキノコモドキ キクバナイグチ
ムレオオイチョウタケ タマゴタケ スミレホコリタケ
ニオイコベニタケ ハイカグラテングタケ ムラサキヤマドリタケ
の12点です。
きのこは、標本にするのが大変むずしいんですね。放っておくと、干からびて、生きている時と色も形も全然違ってきます。液浸標本もありますが、「むにゅっ」とした感じで、やはり、実際に生きている様子とは違います。
今、展示しているものを見ていただくと
「本物?」
とよく聞かれます。
「本物ですよ!」
「へえ~!!」
こんなやりとりがよくあります。展示している標本を見ると、確かに「作り物かな?」と思ってしまうぐらい、よくできています。
作るのに、結構手間がかかります。採ってきたサンプルを一度冷凍します。それを凍結乾燥機という機械を使い、徐々に真空の状態で乾燥させていきます。フリーズドライと同じ要領です。
数日かけて、乾燥したきのこができあがります。水分が完全に抜けているので、軽く、パサパサした感じがしますが、形や色は生きていたときとほとんどかわりません。
しかし、ここからが問題で、このままにしておくと空気中の水分を吸い、徐々に『ヘニャヘニャ』になっていくので、薬品を使い、コーティングしていかなければなりません。そのコーティングの液も問題で、液体を塗るだけで、『フニャフニャ』になるものもあります。
館の職員が試行錯誤を繰り返しながら、できた標本が、今展示しているものです。採集したものを、標本にし、ジオラマの中にも埋め込んでいるんですよ。一度、探してみてください。