2015年 03月 07日
小黒三郎組み木の世界展 準備中 その3
今回は、左側から2つ目と3つ目の「日本の昔話」と「世界の昔話」を紹介します。
まず、「日本の昔話」。桃太郎・船出や鬼の一家など展示しています。解説パネルには
『「むかしむかしあるところ・・・」で始まる民話やお伽噺など、日本の昔ばなしは、囲炉裏を囲んで語りばさ、語りじさと呼ばれる老人が子どもに語り聞かせるものでした。今でも親が子に伝える読み聞かせは、普段の生活の中で行われています。
私は視覚、聴覚の世界に触覚が加わって、見て、聞いて、触れて遊ぶ、お話とおもちゃが一体となる世界ができないものか、との思いからお話し組み木をデザインしました。
桃太郎や金太郎、浦島太郎、サルカニ合戦、花咲かじいさん、カチカチ山などが、組み木パズルや昇り人形として数多く生まれました。桃太郎や金太郎、猿、カニなどのお話のキャラクターを、子どもたちは自らの手で操作してイメージを大きくふくらませてくれるでしょう。』と書かれています。
次に「世界の昔話」。赤ずきんや白雪姫と7人の小びと、赤ずきんとオオカミなど展示しています。解説パネルには、
『おもちゃという形と触覚の世界が童話と結びついたら、これは子どもにとってどういう効果をもつでしょうか。
こどもは、人形や木片など、ものに生命を与えるアニミズムの世界に遊ぶことができます。木端から切り抜かれたウマの木片は、子どもの手と心の中で命を吹き込まれ、生きているウマとして遊ばれます。子どものこのような物に対する受け止め方は想像力を育てます。想像力は創造力へと導く回路でもあります。
世界の童話に登場する動物や少年少女、魔女やおばあさんや小びとたちの木片が、子どもたちの自由な遊びの中で、触覚と視覚と、ときには声や音を出して五感を働かせながら新しい命を与えられ、イメージの広がりを見せてくれることを、私はひそかに期待しています。』と書かれています。
パネルに書かれている言葉を読みながら、とても感銘を受けました。特に「世界の昔話」の中に書かれている「ウマの木片は子どもの手と心の中で命を吹き込まれ、生きているウマとして遊ばれます」「想像力は創造力へと導く回路でもあります」という言葉に小黒三郎さんの製作の根っこの部分を感じます。